2024年も『立春』が過ぎ、暦の上ではもう『春』となりました。
『冬』から『春』のように暖かくなってくると、どうしても眠気に襲われてる日々が続きますが、実は『日本人』は世界でも屈指の『不眠大国』だったことをご存知でしょうか?
『経済協力開発機構(『OECD』)』が発表した、2021年版の「『日本人』の平均睡眠時間」は7時間22分。
調査対象となった33カ国の中でも、最も睡眠不足の国だったということが明らかになりました。
【出典:『厚生労働省』公式ホームページより。
http://e-kennet.mhlw.go.jp/wp/wp-content/themes/targis_mhlw/pdf/guide-sleep.pdf?1706400000123
2024年2月8日利用。】
『日本人』の皆さんは世界と比べて、皆んな寝不足がちなんですね。
その寝不足からくる経済損失はなんと15兆円以上とも言われています。
働き過ぎ、勉強のし過ぎ、など「◯◯のやり過ぎ」が裏目に出て、寝不足となり、結果としてパフォーマンスに悪影響を与えているんですね。
そんな『日本人』の睡眠不足を解消しようと、来年度から『厚生労働省』が筆頭に、『健康日本21(第三次)』というガイドを公表しました。
【出典:『厚生労働省』公式ホームページより。
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001181265.pdf
2024年2月8日利用。】
これは、全体的な世代の睡眠を十分に確保し、日常的に質・量、そして心身の健康を保持する事が目的として、さらにライフステージに合わせたガイドとなっています。
【出典:『厚生労働省』公式ホームページより。
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001181265.pdf
2024年2月8日利用。】
しかし、ここまで『日本人』が寝不足がちだったなんて知りませんでしたね。
だって、意外と寝てる気がするから。
でも、実際に個人的な1週間の平均睡眠時間を計算してみたら5時間程度しか無かったので、自分自身で、寝不足がちだったというのを実感してしまいました。
ではなぜ、我が国『ニッポン』がそこまでの『不眠大国』へとなってしまったかというと、一般的には大きく分けて3つ。
まず1つ目は、「働き過ぎ」。
実は近年の『経済協力開発機構(『OECD』)』の調査で明らかになったことが、『日本人』の1日の平均労働時間は、年々減少傾向となっています。
ただ、これには派遣社員で1日4時間労働の派遣先をいくつも掛け持ちしていたり、正社員でも土日・祝日など休日を返上しての出勤だったりとしているので、実質的月の労働時間は増えているのが現状です。
結果として、睡眠時間も削られて生産性も低くなるという悪循環を招いているのが、我が国『日本』の社会なのです。
ちなみに、『厚生労働省』によると、『過労死』との関連性が強いとされる時間外労働は1ヶ月あたり100時間以上、もしくは2~6ヶ月の平均が80時間以上としています。
月45時間を超えれば超えるほど、『過労死』との関連性が強いと判断されやすくなるので、しっかりと把握し、自分の身は自分で守ることか大切です。
2つ目は、「通勤時間の長さ」。
『総務省』が5年ごとに調査している『社会生活基本調査』では、通勤時間の平均時間は往復で1時間19分。
【出典:『総務省統計局』公式ホームページより。
https://www.stat.go.jp/data/shakai/2021/rank/zuhyou/rank/rank12.xlsx
2024年2月8日利用。】
これを見ると、大都市部に住んでいる人たちの方が通勤時間が多く、地方に住んでいる人たちの方が通勤時間が少ない事が分かります。
ちなみに、1位の神奈川県は1時間40分で、最下位の山形県・宮崎県は56分。
その差は約45分となり、ひと月に20日通勤しているとしたら、1年間で10800分、約7.5日分も通勤時間の長さの差が生じている計算になります。
通勤時間という、固定時間をいかにして有効活用出来るかが、決め手となっているんですね。
3つ目は、「スマホ・パソコンの利用時間の長さ」。
近年のIT機器の発達によって、10年前と比べて遥かにその使用時間は増えています。
特に、スマホへの依存が著しく多く、もはや生活に欠かせない必需品となってしまっています。
これによって睡眠時間も削られ、さらにはSNSやメールなどを目にすることによって脳が覚醒状態に陥り、睡眠自体の質も低下してしまいます。
せめて、寝る1〜2時間前までには使用するのを心掛けてみて下さい。
やはり、『禁断の果実』だったんですね…。
と、このように現代社会に切っても切れない存在が睡眠を邪魔し、世界トップクラスの「不眠大国『ニッポン』」へと押し上げてしまった現実。
それによって生産性も低くなり、ついに2023年にはGDPも世界第4位へと低迷してしまったのが、今の我が国の現状なんです。
少しでも、睡眠の質を上げ生産性を上げるためには、強いては『国力』を上げるためには、1人1人のちょっとの意識が大事となってきます。
例えば、スマホの使用は寝る1〜2時間前には止める事や、お風呂に入るのは寝る90分前には入り、しっかりと首まで湯船に浸かって温まる事。
また、脳の覚醒化を防ぐためにも歯磨きは、寝る1時間前には済ませて、朝起きたらしっかりと日光を浴びて、体内時計を正常に戻す事。
平日も休日もなるべく起きる時間を統一して、生活習慣を整えて、出来れば少しでも良いからスポーツやジムなどで体を動かす事。
スポーツやジムなどが苦手な人は、ひとつ前の駅で降りて散歩がてら歩いて帰ったりするのも良いでしょう。
最初は休日前の日にこれをやって、帰って来てからのビールは最高ですよ!笑
ここまでやっても、あまり寝付けないという人は、『アメリカ海軍』が開発した「96%が2分で寝れる方法」というのを試してみても良いかもしれません。
その方法は、
①.まず布団に入ってから目を閉じて深呼吸を10秒間する。
②.顔を10秒間ギュッとし、20秒間で緩めます。
③.腕を伸ばした状態で両手を10秒間握り締めて、20秒間で緩めていきます。
④.足を伸ばした状態で両足を10秒間力を入れて(足首を上に上げてふくらはぎに力が入るようにする。)、20秒間で緩めていきます。
⑤.お腹に手を当てて、手を押し返すように10秒間力を入れて、20秒間で緩めていきます。
⑥.これが終わったら、頭・腕・胴体・足をふとんに沈めるイメージで脱力して深呼吸をします。
この方法を6週間続けたら、『アメリカ海軍』のなんと96%がたったの2分で寝ることができたのだそう。
寝つきの悪い人は一度試してみてはいかがでしょうか?
個人的には、子供を寝かしつける時にいつの間にか自分の方が寝てしまっているという時はぐっすりと寝れている気がします。
他にも、各々が寝つきの良い方法があると思いますのでそれを実践し、「不眠大国『ニッポン』」を打破し、強いては国力を上げていきましょう。
そうすれば、次の世代は『ニッポン』が中心となりますよ!