皆さんは高級住宅街と言うとどんなイメージがありますか?
敷地が広大で、建物もバカデカい、そして車庫にはピカピカに光った外車が何台も停まっている、そんなイメージではないでしょうか。
(上記は『現代ビジネス』より引用。)
いつかは、新居や別荘として高級住宅街の住民になるなんて、夢ですよね。
高級住宅街は『明治』の時代から、政治家や文豪など、各界の著名人たちの住まいが多くあります。
そのきっかけは『江戸時代』に武家屋敷だった場所を『明治時代』に入り富裕層が新居を構えるようになったことによります。
また、『天皇』をはじめとした『皇族』の方々の『御用邸(地)』を中心に、高級住宅街へと発展していったと言う場所もあります。
その後、『関東大震災』をきっかけに、都心の郊外に注目し新たな鉄道が開通させたことにより、沿線に高級住宅街が立ち並んでいきました。
『田園調布』や『成城』と言う、『日本屈指』の高級住宅街は鉄道の開通とともに、開発されていったんですね。
そんな高級住宅街ですが、高級住宅街であるが故に独自の『憲章』が存在します。
『憲章』と言うのは重要なことを取り決めた規則のこと。
そんな『憲章』が自治体でもなんでも無い、高級住宅街の地域だけに存在するなんて、やっぱり一般的な住宅街とは、全然違うんですね。
そして、そのどれもが景観を最重要視していること。
特に『緑』を利用したり、建物の高さも制限されたりとそこに住むにはかなりの規則があります。
「兵庫県芦屋市」の『六麓荘町』では、敷地面積が400㎡・坪数にすると121坪以上とし、建物の高さ10m以下、軒の高さも7m以下と制限され、個人専用住宅に限るとされています。
さらには、営業行為も禁止されていることから、マンションも無ければスーパーやコンビニ、自動販売機すら無い徹底ぶり。
新入居者には入会金が必要で、月額の会費も払わなければならないという、まさに富豪にしか住めない場所となっています。
そして極め付けは『丁目』すらが無いこと事です。
だから『六麓荘町』に住むことが出来た時点で、富豪としての最高のステータスを得たということなんですね!
これらのことを通称『豪邸条例』と言われており、この条例のもとで、暮らすことになっているんです。
「西の六麓荘町・東の田園調布」と言われ対比される「東京都」にある『田園調布』では、街全体を庭園というコンセプトとして開発されており、開発当初からの駅を中心に西側の区画整備がいて、「イチョウ」の葉の様な区画となっています。
(上記は『朝日新聞社』より引用。)
さらには住宅の敷地を囲う塀も、生き垣にするなど制限されるなどの『環境保全』に努めるなどで、ここにも『条例』が存在しています。
(上記は『一般法人 田園調布会』より引用。)
もうひとつの高級住宅街、「東京都世田谷区」にある『成城』では、『学園都市』というコンセプトでの開発のもと、ここでも『成城憲章』というものが存在し、これに沿っての住宅建築など、さまざまな制限があります。
(上記は『成城憲章』より引用。)
ここで思ったのが、これら全てに共通するのが景観ととも『環境保全』に徹底しており、その地区に住むには厳しい条件や制約があり、それを守ることが出来る富裕層のみが住宅を構えることが出来るということです。
いくらお金があっても、その規則を守らなければそこに住む資格すら無いと言うことなんですね。
また、自然を大切にしなければいけないというのが伝わってくるようで、それを富裕層自らがお手本となっているのが伝わってきます。
開発された時点で、『SDGs』を実行していたということですね。
このように、厳しい制約がある高級住宅街。
ここに住む人たちは、こう言った『紳士条約』のもとで生活しています。
いくらお金持ちと言っても、自由では無いんですね。
もしかしたら、意外とストレスなのかもとも、感じます。
昨今の『日本』ではあまり、ご近所付き合いが無くなったと言われています。
でも、こういった『憲章』のもとで生活している富裕層は、常に監視し監視されている状況です。
だから逆にセキュリティ面からしてみれば、最強とも言えるのではないでしょうか。
ただ、やっぱりストレスは溜まるだろうなぁ。