まだまだ寒い季節となりますが、暦の上では『春』となり、『立春』から最高気温が540度を越えると「桜」の開花が始まるとされている事から、いよいよ暖かい季節がやってくると言う気がしますね。
そんな「桜」の下で、家族や仲間と集い、『春の訪れ』を感じながら、『宴会』を楽しむ『日本人』。
今年こそは、是非実施して欲しいものです。
さて、その『花見の席』で酒と共にさまざまな料理を持ち合うのが、ひとつの醍醐味で、私たちは定番の「枝豆」や「焼きそば」・「焼き鳥」と言ったものを持ってきてはみんなで、その日を楽しみます。
そして、ちょっと物足りなくなった時や、もう少し華やかにしたい時にはコンビニや『KFC』に行き、「フライドチキン」を食べるのも、ここ数年の定番となっています。
(上記は『KFC』「とりの日パック」より引用。)
最近では、「フライドチキン」は手軽に食べれるおつまみや、軽食として浸透してきましたが、私がまだ子供の頃はそうでも無かった気がするので、今の子たちは羨ましい限りです。
かく言う私は、その子供の時は「フライドチキン」を食べるのは『クリスマス』の時に食べるくらいの贅沢品として育っており、普段から当たり前のように食べている子供たちを見ると、なんとも言えない気持ちとなってしまいます。
また、バカバカと食べる子供たちに比べて、1本で「ビール」2缶はいける私は、やはり貧乏症だと言うのを痛感することとなります。
でも、実はこの「フライドチキン」。
その歴史を見ると、たまたまの偶然なのか、貧困層しか食べていなかったと言う事実に繋がります。
と言うのは、『欧州』から『アメリカ』南部にやってきた移民たちと、奴隷・または使用人として一緒に連れて来られた『アフリカ系』の人たちが食べていた、いわゆる『ソウルフード』としてが起源だったからです。
まだ、移民としてだった『アメリカ人』は、未開拓の地を開発に進めました。
ただ、当時は船で『アメリカ大陸』に上陸した移民たちには、「牛」や「豚」などの家畜は中々大量には運べません。
だから小さい鳥を家畜として連れて来たんです。
それでも、それだけでは足りるはずも無いことはご察しすると思いますが、そんな飢えを解消してくれたのが、原住民たち。
そして、原住民たちが提供してくれたものこそが「七面鳥」だったんです。
この丸々と太った「七面鳥」を見た時、その飢えを苦しむ移民たちに取っては、さぞ泣いて喜ぶくらい嬉しかったのでしょう。
その感謝を忘れないことから、『感謝祭』や『独立記念日』には「七面鳥」を食べるようになったわけです。
そして、当時の移民たちの食事方法は、ナイフとフォークで食べるのが主流。
骨の無い、柔らかい部位を移民たちが食べ、残った骨つきの部位を、奴隷や使用人たちに与えていました。
もともとは、捨てるはずの食べにくい骨のついた部位をいかに美味しく食べられるようにと思い付いたのが、スパイスや小麦粉などをつけて、油で揚げた「フライドチキン」だったのです。
今では当たり前のように手がベタベタしながらでも、食べている「フライドチキン」がこんな歴史があったなんて、面白いですよね。
その後、奴隷や使用人たちが美味しそうに食べている移民たちにも広まっていき、今ではメジャーな食べ物となっていきました。
また、『日本』では戦後、やはり『KFC』の進出によって広まっていき、メディアの効果もあってか、『クリスマス』には「フライドチキン」と言うのが定番となっていきました。
これも1つの『3S政策』ですね。
さて、そんな「フライドチキン」ですが、『日本』でも似たようなものがあり、これは「唐揚げ」や、「竜田揚げ」と言われています。
ただ、その調理法は異なっており、「唐揚げ」や「竜田揚げ」は肉自体に下味として、味をつけ、対して「フライドチキン」の方は、衣に味付けをすると言う、明確な違いがあります。
だから、「唐揚げ」や「竜田揚げ」は肉自体にも濃い味付けで、「フライドチキン」は衣を剥がすと、ほんのりしか味がしないサッパリとした味付けだったんですね。
「唐揚げ」と「フライドチキン」の差を食べ比べをしながら一杯やるなんて言うのも、楽しそうですね。
ここでひとつ面白い雑学を。
対戦する相手を「チキン」と比喩して臆病者という、「チキンレース」。
なぜ、「チキン」というのかと言うと、「チキン」は完全に火が通っていないと食中毒になったりしてしまうから。
それに引き換え、上流階級の人たちはレアでも食べれる物を普段から食しているので、それを比喩として「チキン」と言うようになったと言う説があります。
結局はどちらも差別的な意味があったんですね。
ちなみに、現在では『ヒスパニック』や『アフリカ系アメリカ人』たちなどもともと移民の人たちが、わざと「サーモン」などをレアで食べるのは、「レアで食べても大丈夫なくらい新鮮で良いものを食べれるようになったんだぞ!」と言う、意味があるそうです。
この辺は中々『日本人』には理解し難い部分かも知れませんが、『世界』ではこういったものが溢れかえっているのです。
食べ物から文化まで、そのアンダーグランドを知ると、また『世界』が一体どうやって成り立っているのかを知ることが出来ますね。
いつかほんとの『Big Family 』になれるように。
※上記のブログは差別的発言を意図したものではありません。
あくまでも、歴史的背景や現地の人々から実際に聞いた話を掲載しましたので、ご理解・ご了承下さい。