2023年2月12日に『日本人』にはお馴染みの、『ボンカレー』が発売から55周年を迎えました。
【出典:『大塚食品』公式ホームページより】
そして、それを迎えるように令和4年には『ギネス世界記録』を認定。
正式記録タイトルは「最長寿のレトルトカレーブランド」です。
【出典:『ギネスワールドレコード』公式ホームページより】
レトルト食品の市販用を世界で初めて、世に提供した元祖中の元祖。
まさに55年前のこの日に、世界史が変わったとも言えるこの出来事を、称して認定された証。
やはり『ものづくりの国 日本』だと誇りに思えますね。
さて、ではどのような経緯で『世界初の市販向けレトルト食品』が誕生したかと言うと、それは製造者である『大塚食品』が、「めちゃめちゃ在庫を抱えてたカレー粉を、どうやって売り捌くか?」に始まります。
戦後20年、昭和40年代は『高度成長期』を迎えつつある、『日本』は外交・経済面で大きな成長段階の時期でした。
例えば、『東海道新幹線』が開通したり『大阪万博』の開催が決定したりね。
そんな人々が活気付いていた『日本』の食卓で、すでに大人気となっていたのが、カレーでした。
世界中の美味しい料理を紹介している 『TasteAtlas』が2022版世界一の伝統食ランキング(『Best Traditional Dishes inthe World』)では、『日本』のカレーがなんと、第1位に選ばれるなど、今では世界も認めるカレー。
【出典:『TasteAtlasが2022版世界一の伝統食ランキング(『Best Traditional Dishes inthe World』) 『フロントロウ』公式サイトより。】
そんな大人気なカレーだからこそ、その競争相手が多かったわけです。
どうしたら、自社が他社にカレーで勝てるかを模索していた所、『アメリカ』の専門誌に「真空パックのソーセージ」が掲載されていました。
「お湯で温めるだけで食べられるソーセージ」というのに目をつけた当時の社長が、「これをカレーにも応用出来ないか?」と試行錯誤の末に、2年後についに『世界初の市販向けのレトルト食品』として、世に販売。
こうして、生まれたのが『ボンカレー』だったわけです。
真空パックに目をつけそれを応用する社長の『先見の目』が無ければ、もしかしたらまた違った形のが誕生していたのかもしれませんね。
そんな『ボンカレー』、当初から賞味期限が3ヶ月と日持ちする製品でしたが、輸送時期パックに穴が空いてしまうなど、改善の余地が多々ありました。
それをレトルトパウチ(カレーの入っている袋)の間に、アルミ箔を挟むことによって2年間の賞味期限へと延長する技術を発見・改良の末、その改良版を全国販売。
「3分温めるだけで、食べられる。」というキャッチコピーと、テレビCM、バラエティ番組にも取り上げられるなどして、一躍ヒット商品となっていったのです。
その後、平成元年には『ボンカレーゴールド』が『農林水産大臣賞』を受賞。
さらに、平成15年にはそれまでの「お湯で温める。」という調理法を電子レンジでも可能とする改良を加え、より時代にあった商品へとなっていきます。
このようにして、世界で累計発売数、約20億食と不動の地位を得た『ボンカレー』は今年、令和5年に『ギネス世界記録』に認定されたわけです。
半世紀以上、さまざまな改良を加え我々『日本人』の食を支えてきた『ボンカレー』。
『世界一の伝統食ランキング』でカレーが選ばれたのには、こうした歴史的背景があるということは、間違い無いでしょう。
そして、これかも食べ続けていくことも。
ちなみに我が家では3日に1回はカレーが出ますが、全く飽きないんですよね。
余談ですが、『ギネス世界記録』を認定する『ギネス』はある財閥の親戚となります。
その財閥とは…。
『ロスチャイルド』