2022年1月28日にCGアニメ版の『アダムス・ファミリー2』が『日本』公開となりました。
これをきっかけにさまざまなメディアでも取り上げられ、子供たちも食い付きが凄まじいものとなっています。
そして、実写映画化された本作はなんと30年以上のものとなっていますが、これを機にレンタルしても、未だに大人も子供も楽しめる作品となっています。
(上記は『アダムス・ファミリー2』1993年公開 パッケージより引用。)
この作品は、丘の上にある大きな洋館に住む『お化け一家』が繰り広げるもので、当初から子供向けのホラーコメディーとして制作されました。
始めは『アメリカ』でテレビドラマ、続いてテレビアニメとして、その後実写版映画、CGアニメとして、1964年からなんと60年近くも『全世界』で愛され続けている作品となっています。
ここで気になるのが、登場人物たちの名前。
その由来は、やはり『アメリカ』のコメディーと思わせる面白いものとなっています。
まずは『アダムス・ファミリー』の当主である「ゴメス・アダムス」。
「ゴメス」というのは、『スペイン』や『ポルトガル』に多い一般的な男性の名前ですが、その意味と言うのが、「人の子」という意味。
そして、「アダムス」というのも『聖書』に登場する一番最初の男性、『アダム』の子という意味で、『西洋』ではこの姓も一般的なものとなっています。
だから、どちらも『人の子』という意味になっているんですね。
ただ、「アダムス」というのは原作者である「チャールズ・アダムス」から取っているとなっているので、お化け一家の当主をあえて、『人の子』というのを2重でかけたところというのが、「本当に怖いのは、お化けなんかでは無く、人間の方が怖い。」という思いが込められている事が、作品からも滲み出ているようです。
次に、妻である「モーティシア・アダムス」。
彼女は当主である「ゴメス」を上手くコントロールしている『真(実質的)の当主』と言われている存在です。
その容姿も、長い黒髪にピタッとした黒服のドレスを着ており、いかにもというような、不気味な風貌をしています。
そして名前は、英語で『葬儀屋』という意味から来ていてるところからも、まさにというイメージです。
その娘であり、容姿は美人だが『喪服』のような黒服を好んで着て、おさげ髪の長女が、「ウェンズデー・アダムス」。
彼女は家族の中でも一番陰湿な性格をしており、学校でも「性格さえ問題なければ…。」と言われてる程、成績も優秀ですが、実は家族の中でも一番『危険な人物』となっています。
また、名前の由来は『西洋』の童謡で、「水曜日に生まれた子は不幸になる。」というものから、来ています。
その弟の長男、「パクズリー・アダムス」。
彼は悪さ(イタズラ)好きな少年であり、いつも家族にミサイルを飛ばしたりなど、やはり子供感が抜けない、少年です。
その趣味は、交通標識集めで、交通事故を起こさせてはそれを楽しんでいる悪ガキです。
名前の由来は、『ニューヨーク市』の『ブロンクス地区』に流れる川から来ており、この地は『アメリカ』でも有数の犯罪率が高い場所となっていたことから来ています。
ただ、この地は『ヒップホップ』や『ブレイクダンス』の発祥の地としても有名で、その環境下だからこそ『アフリカ系アメリカン』のソウルを震わせ、今では『全世界』で人気になっている事は、間違いありません。
また、CGアニメ版で、「ウェンズデー」から『蛸(たこ)』のすみをかけられているシーンがありますが、これは『西洋』では『蛸(たこ)』は『悪魔の化身』と言われていることからになります。
映画版の続編で登場する、次男の「ピューバード・アダムス」。
産まれた時から首が座っていたり、ハイハイをしたりと生後10ヶ月程度の容姿の赤ちゃんですが、その無邪気さと、なぜかすでにヒゲが生えている見た目から、大人から子供までに可愛がられている存在です。
その容姿を「まさに悪魔の子だ!」と言わしめる程、家族総出で喜んでいる姿もあるなか、最後は、家族全員を助けることなど、この作品を通して欠かせない存在となっています。
名前の由来は、英語で『思春期』から来ており、映画版1作目の最後に、母親の「モーティシア」が赤ちゃんの服を編んでいるシーンで3本の足があるのは、『チンチン』=男の子が出来たと言う意味になります。
『胎児』が男の子の場合、このように表現する場合もあるので、なんともユニークなものとなっています。
『アダムス・ファミリー』の主人の兄である「フェスター・アダムス」。
映画版では、1も2も彼を中心に描かれており、その存在感は見た目もさる事ながら、圧巻です。
また、子供たちと笑顔で一緒に遊ぶ姿など、少し幼稚な部分と、それとは逆に実は、雑誌の表紙に掲載されるほどの実業家と言うギャップが、人気のひとつでもあります。
名前の由来は英語で「腐る」と言う意味から来ていますが、映画版での俳優は、あの『バック・トゥー・フューチャー』の「ドク」。
1の終盤のシーンで頭に稲妻を浴びて、記憶が完全に戻るところなどは、「ドク」を彷彿とさせるものとなっています。
そのおばあちゃんで映画版では、「モーティシア」の母と設定の「グラニー(映画版)、フランプ・アダムス」。
彼女はその容姿からも分かるように『魔女』でさまざまな黒魔術をかけます。
ただ、家族に対しては普通のおばあちゃんと変わらない、ご飯やオヤツを作ってはみんなに振る舞っています。
「グラニー」の意味は、「おばあちゃん」でそのままですね。
『アダムス・ファミリー』の執事でいつもヨロヨロと動いている長身の「ラーチ」。
名前の意味は「傾く」となっていますが、特にの『パイプオルガン』で『ゴメス』の幼馴染である『ハンド』と、メイン曲を弾き始めるシーンは鳥肌が立ちます。
このように、『西洋』の都市伝説や言い伝えなどを細かいところで作中に取り入れた『アダムス・ファミリー』。
大人になった今だからこそ、また新たな発見ができ、楽しめる作品となっています。
※上記の画像は全て『アダムス・ファミリー』映画版・続編から引用。