今から153年前、『日本』に新たな時代が始まりました。
それは、700年以上続いていた『武家政権』の解体です。
そして、1166年も続いた『朝廷』の解体でもありました。
きっかけは、第15代将軍「徳川慶喜」が発令した『大政奉還』。
(上記は『明治神宮 外苑』「聖徳記念絵画館 蔵」より引用。)
「江戸幕府」は政権を『朝廷』に返上し、国内での戦を避けようとしました。
今、同じ国同士が戦っていてはそれに漬け込んで、他の国に『日本』自体が乗っ取られてしまう、「徳川幕府」を終わらせてでもそれだけは避けなければならいと「徳川慶喜」は考えたからです。
昔はただの腰抜けだと思ってたけど、 色々な文献などを読んでいき、最後の将軍として「徳川慶喜」の偉大さを改めて気づかせてくれる出来事です。
そして、その後『明治天皇』により、『王政復古の大号令』を発令。
これにより「江戸幕府」の廃止・それと同時に『摂政』や『関白』なども廃止し、『天皇』を中心とした近代新政府が生まれました。
これは、これから世界と渡りあっていく為の大事な決断だったのです。
服装もいわゆる『和服』から『洋服』に変えるなど、また『朝廷』時代に『公家』と言われていた人たちや、『武家』と言われていた人たちも、全てが分け隔たりの無いものとなりました。
でも、今まで『公家』や『武家』、特に『大名』と呼ばれる人たちをいきなり普通の人にしてしまっては、あまりにも可哀想ですよね。
元々は、『天皇』を支えるために働いてきた人たちだし、『日本』を守ってきた人たちなのですから。
それに、その家系にも歴史がある。
だから『華族』と言う、制度が生まれたんです。
この『華族』と言うのは、近代『日本』のいわゆる『貴族』階級であって、元『公家』や『武家(大名)』の家系以外にも、『日本』や『天皇』のために頑張ってきた人たちにも与えられました。
そして、この制度は明治2年から昭和22年まで78年もの間、続きました。
また来年2022年には、この制度が廃止になってから75周年を迎えようとしています。
さて、この『旧華族』のいまを生きる御子孫たち。
その後は、一体どうしているのでしょうか。
もちろん、一般市民として社会貢献(社会で働いている)しています。
ただ、年に4回この『旧華族』の御子孫たちが集まる会合があるんです。
それが。
『霞会館(かすみかいかん)』
正式名称は『一般法人 霞会館』です。
この団体の理念は、
①国家・社会への貢献
②伝統文化の伝承
③皇室の藩屏(守護)
④会員の品位保持と連帯
です。
基本的には、『日本文化』の伝統・継承、そしてそれに携わる研究や講演会などによってより多くの人に伝えていくのが目的なんですね。
こう考えると今も昔も、『日本』と言う国を大事に、そして『天皇』を御守りするのが1番の目的というのが分かる気がします。
また、驚く事に『霞会館』の中でも元『公家』の家系の当主からなる、『堂上会』というものがあり、今でも『皇室』行事に招かれたり、『天皇』『皇后』両陛下が「京都」に訪れた際には、「京都」在住の『堂上会』の会員は、『京都御所』内の『大宮御所』で懇談をするようになっています。
(上記は『宮内庁』より『京都大宮御所』から引用。)
やはり、『公家』は現在においても『天皇』を支えているんですね。
それだけでも、尊く歴史のある一族なんだなぁと感じてしまいます。
そして、『武家』の方はと言うと、『徳川家』の嫡子はもちろん、『徳川四天王』と言われ、初代将軍・「徳川家康」を支えた「酒井忠次」・「本田忠勝」・「榊原康政」・「井伊直政」の御子孫たちも、この『霞会館』の会員になっています。
そして現在、『天皇』や『上皇』などが住われいる『御所』はもとは『江戸城』。
何かこれだけ聞いていても、浪漫があり、ワクワクしてきますね。
そして、何よりも『公家』も『武家』も全ては『日本=天皇』を御守りし、この国を影から支えているのです。
今は、中々目には見えませんが。
今も昔も、国や領民を守ることが彼らの使命であり、それが脈々と受け繋がれているんですね。
どっかの政○家よりも、企業という形で『日本』を支えているんですね。
『血』とともに。
このような親睦団体、これから先も未来永劫、続いて欲しいですね。