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『世界最古の国』日本

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幻の御所 その④

前回まで、東京都(本州)で唯一の「村」である檜原村にある『浅間領』、高尾山、そして昭島市周辺についてお伝えして来ましたが、今回は最後の結界の「点」である日野市にある通称『高幡不動尊(たかはたふどうそん)』についてお伝えして行きたいと思います。

 

 

 

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正式名称は『高幡山明王院 金剛寺(たかはたみょうおういん こんごうじ)』と号し、真言宗智山の別格本山であり、本尊は『大日如来』そして名前の通り『不動明王』になります。

 

 

この寺院の創建は古文書には奈良時代と書いてあるが、実際には第56代・清和天皇の勅願によって、天台宗延暦寺第3代目座主である慈覚大師(円仁)が、「東関鎮護(とうかんちんご)」の為に、霊場として定めて不動明王を不動堂に安置したことに始まります。

 

 

この時に建立した不動堂は山中にあり、建武2年(1335年)にあった大風によって倒壊してしまいました。

 

 

その後、当時の住職が7年間の歳月を経てこの山の麓に新たに不動堂を建て直し、現在にまで至り存在しており、仁王門とともに重要文化財として指定され、さらにこの不動堂は東京都最古の文化財建造物になっています。

 

 

さて先程、本尊は『大日如来』と言いましたが、実は『不動明王』はこの大日如来の『化身』となっています。

 

大日如来はおだやかな顔をしていますが、不動明王は怒ったような顔をしていますよね?

 

 

それもそのはず。

 

 

元来、日本では仏様と言うのは「どのような民も、慈悲の心を持って救済下さる」ものであります。

だからほとんどの仏様は優しいお顔をなされているんですね。

 

 

 

その中でも大日如来は最高位の位置におり、それは一目見ただけでも分かります。

 

 

 

その見分け方としては、特に如来と言われる悟りを開き終えたグループは一枚の布を覆っている簡素な格好をしていますが、大日如来だけは装飾品なども着けているのです。

 

 

宇宙の中心である大日如来がこの煌びやかな姿で私達を導こうとしている様を表しているのです。

 

 

しかし、いくら悟りを開き終え、宇宙の中心の最高の仏様だとしても、あまりにも煩悩が多すぎる民には厳しく接する必要があります。

 

 

それによって出来たのがこの怒った顔をし、手に剣を持った姿をした不動明王なのです。

 

 

不動明王は「心を鬼にして、手に持っている剣で力づくでも煩悩を断ち切り、民を正しい道に導く仏様」となって表されており、それにより大日如来から枝分かれした仏様です。

 

 

元々は「慈悲の心で、救う」と言う事には変わらないので、そう言った所からも不動尊信仰が広まったのだと分かります。

 

 

そして、高幡不動ではこの2体の像が奥院に安置されています。

 

 

この奥院に移った際に、不動明王像も修理され、さらに全身も新たに漆が塗り替えられた結果、太陽の光を浴びると反射であたかも汗をかいている様に見え、この不動明王が「全身に汗をを掻きながらもお願いを聞いて下さる」と言う事が広まり、『汗かき不動』と呼ばれるようになったのです。

 

 

この様子から、室町時代には「鎌倉公方」を始めとする関東周辺を中心の戦国武将たちが戦勝祈願で訪れ、さらに信仰を集めて行ったのです。

 

 

 

 

そして江戸時代には真言宗の関東十一檀林(だんりん)の談義所となり、多くの学僧がここから輩出されて行き、さらに寺院自体の地位を上げて行ったのです。

 

 

この檀林とは仏教の僧侶たちの養成所や研究所などの学問機関の事を言い、この事からもいかに『高幡不動』が一目置かれた存在の寺院かが分かりますね。

 

 

 

また、創建当時の平安時代では『天台宗最澄が開祖)』でしたが、いつしか鎌倉時代に入り『真言宗空海が開祖)』に移り変わり、以降に『高幡のお不動さん』として信仰を集めており、『成田山 新勝寺(なりたさん しんしょうじ)』などとともに、『関東三大不動』と

されて行ったのです。

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とここまで、高幡不動についてお伝えしてきましたが次回ももう少しだけお伝えしようと思いますので、ご期待下さい。