2025年5月18日(現地時間)に、第267代『ローマ教皇』となった『レオ14世』の就任を祝福する『ミサ』が『バチカン』で行われました。
基本的に『ローマ教皇』に謁見するときは伝統的に「黒いドレスコード」と言う決まりがあります。
だから、今回のミサもヨーロッパの『ロイヤル』たちが参加する中そのほとんどが「黒いドレスコード」で参列しています。
ただし、『白の特権』と言われる女王・王妃・王女を除いては。
『白の特権』とは、国教が『カトリック』の女王・王妃・王女だけが許される特権であり、彼女らは『ローマ教皇』と謁見する際に、「白のドレスコード」を着用することが許されているのです。
『イタリア語』では『privilegeio del bianco』と呼ばれるこの特権。
実は世界でたったの7人しか存在しないのです。
そのロイヤルと言うのが…。
『スペイン』の『ソフィア前王妃』と『レティシア王妃』。
『ベルギー』の『パオラ前王妃』と『マティルド王妃』。
そして最後は『ナポリ』の『マリナ公妃』です。
あれっ、『ナポリ』ってどこ?と思う方。
実は、1946年まで存在していた『イタリア王国』のことなんです。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2%E7%8E%8B%E5%9B%BD
2025年5月23日利用。】
そして現在でも、その王家は存続しておりその王家の名前と言うのが…。
『サヴァイア家』
【出典:『サヴァイア家』Wikipediaより。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E5%AE%B6
2025年5月23日利用。】
この『サヴァイア家』の当主であり、『イタリア王位』や『ナポリ公位』の他にも『エルサレム王位』の継承権をも所持している『ヴィットーリオ・エマヌエーレ・ディ・サヴォイア』の配偶者である『 マリナ・リコルフィ・ドーリア』が、世界にたったの7人だけに許されている、『白の特権』の所持者ということになります。
そして、『ヴィットーリオ・エマヌエーレ・ディ・サヴォイア』は、あの悪名高き『ロッジP2(正式名称はプロパガンダ2)』のメンバーだったことでも有名です。
『ロッジP2』とは『イタリア』の『フリーメイソン』のグランド・ロッジである『イタリア大東社』の参加にあったロッジでしたが、その実態は国際的犯罪組織。
そのために1981年10月31日に『フリーメイソン』から正式に破門されています。
あれっ、どっかの宗教団体も同じように破門されていましたね…。
ちなみにこの『白の特権』というのは16世紀以降、バチカンが特定のカトリック君主に名誉称号を与えるのに伴って、徐々に根付いていったもので、『スペイン国王』には「最もカトリック
的な王(Rex Catholicissimus)」の称号が与えられています。
これによって、白い服の着用は純潔の証、『ローマ教皇』への忠誠の証、これらの君主国と『カトリック教会』との特別な関係の証となっていったんですね。
そしてこの『ミサ』では、『ローマ教皇』専用車両である『ポープ・モービル』に乗って『サンピエトロ広場』に姿を現し、教皇権の象徴である『パリウム』と『漁師の指輪』を着用する儀式が
盛大に行われました。
【出典:『山陽新聞』より。
https://www.sanyonews.jp/article/1725857
2025年5月23日利用。】
『パリウム』とは、身に着ける白い羊毛の帯のことで、「失われた羊を肩に担いで戻ってくる善良な羊飼いのイメージ」を連想させるもの。
『漁師の指輪』とは、『ローマ教皇』が『カトリック教会』の首長であり、漁師だった『ペトロ』の後継者であることを象徴し、すべての『ローマ教皇』にそれぞれ独自の指輪があります。
このように、盛大かつ伝統的な儀礼で行われた、『就任ミサ』。
また、新たな発見とその歴史、重みが見受けられる『ミサ』となりました。
ちなみ、『日本政府』からの参列は『麻生太郎』元首相が派遣されました。
そう言えば、彼もまた『カトリック教』だったなぁ。
最後に、『白い特権』と検索すると差別的なことになってしまうのでお気をつけ下さい。
全然意味が変わってしまいますからね!