2025年4月13日から10月13日までの6ヶ月間、いよいよ『大阪・関西万博』が開催されます。
その55年前、同じく大阪で「アジア初となる、国際万博」、『大阪万博』が開催されました。
『太陽の塔』はあまりにも有名ですよね!
この時のテーマは「人類の進歩と調和」。
そしてこの『大阪万博』の会場内のレストランなどで、大量のハンバーグやステーキが注文された事をきっかけに『日本』でも『外食産業』というものが注目を集め始めました。
これをいわゆる『外食産業元年』と言われ、この万博をきっかけにして、各分野で『外食産業』が生まれて、そんな中でもビールや日本酒などを中心に料理も提供する『居酒屋チェーン店』化が躍進し始めます。
【出典:『養老乃瀧』公式ホームページより。
https://www.yoronotaki.co.jp/store/yoronotaki/index.html
2025年3月7日利用。】
高度成長期という時代の波にあったようにサラリーマンをターゲットとして業績を伸ばして行った『養老乃瀧』は、テレビアニメの『サザエさん』でも流れているような、仕事終わりに居酒屋に立ち寄って一杯!なんと言うのを、見事に定着させた、昭和の居酒屋の代表です。
その後頭角を現してきたのが、70年代後半から80年代・90年代に掛けて店舗数を増やした『村さ来』。
【出典:『村さ来』公式ホームページより。
https://ys-holdings.co.jp/murasaki/
2025年3月7日利用。】
従来のサラリーマン向けでは無く、ターゲットを若者向けに低価格をアピールする『マージンミックス』と言う手法を取り入れたことです。
この手法は当時、画期的なもので、原価率の高いビールなどと一緒に原価率の低い酎ハイを売り込むことによって利益を生み出すことです。
そして何よりも、『酎ハイ』と言うものはこの『村さ来』の創業者が開発したものだったんです!
この酎ハイが若者を中心に一大ブームとなり、『村さ来』はその地位を確立して行きました。
そして最後の御三家のひとつというのが『つぼ八』。
【出典:『つぼ八』公式ホームページより。
2025年3月7日利用。】
北海道の地で、たった8坪から始まった『つぼ八』は、こちらも若者を中心に広まって行きました。
その理由は、「全品150円」という価格設定で売り出したことです。
当時、『オイルショック』による日本経済が低迷しかけの中でのこの価格設定。
人集りになるに決まっています。
その後フランチャイズ化をし全国展開をしますが、『バブル崩壊』とともに、『居酒屋御三家』と言われた3社は影を落とすことになります。
『村さ来』と『つぼ八』は経営陣の問題、『養老乃瀧』は2000年代の飲酒運転の規制によって、郊外店舗に力を入れていたことによる客足の減少。
これがきっかけで今では3社ともに、あまり見かけなくなってしまったのです。
ただ、やっぱり郊外に行くとたまに見かけると個人的には両親の実家の田舎を思い出します。
この様に時代の流れとともに現在の様な居酒屋チェーンが切磋琢磨をし生き残りを見せています。
そして、この後に『新御三家』と呼ばれる『モンテローザ』・『和民』・『コロワイド』が台頭してきます。
中でも『モンテローザ』と『和民』は元々、『つぼ八』のフランチャイズ店に加盟していました。
『バブル崩壊』の90年代以降、フランチャイズよりも直営店を選んだ両社はその後、ドンドンと店舗を増やし、その地位を確立しています。
また、『コロワイド』は元々、甘味処から居酒屋に転換。
その名前を『手作り居酒屋 甘太郎』として、料金を均一にするなど、やはり『つぼ八』の戦略を使い、直営店を展開していっています。
このように、今では当たり前のような居酒屋の歴史。
居酒屋と言う形を作った『養老乃瀧』、酎ハイを作った『村さ来』、均一料金というシステムを作って『つぼ八』。
その経営のノウハウを学び発展させた、『モンテローザ』・『和民』・『コロワイド』。
だから、このチェーン店の名前をどこの地域に行っても見ることが出来るんですね!