2023年3月1日の夜遅くに、東京を含めた『関東地方』では去年よりも4日早く『春一番』が吹きました。
いよいよ、春の訪れを感じる季節となってきましたね。
さて、報道番組などでは『春一番』と言う言葉は、毎年聞き慣れた『季語』のような気がしますが、実は地域によって観測条件がちがっていたり、そもそもそのような『季語』すら無いと言うのをご存知でしょうか?
一般的な『春一番』の定義は3つ。
①、『立春(2月4日頃)』から『春分(3月20日頃』までの間であること。
②、『日本海』に『低気圧』があること。
③、最大風速が7m〜10mの南寄りの風が吹くこと。
④、気温が上がること。
【出典:『ウェザーマップ』公式ホームページより 『予想天気図』2023年3月1日。】
大まかな定義はこのようになっていますが、他にも地域によってもう少し具体的な基準を設けています。
『関東地方』
『気象庁』より発表
②、『日本海』に『低気圧』があること
③、観測場所は東京で最大風速8m以上の南寄りの風が吹くこと
④、前日より気温が高いこと
『東海地方』
名古屋・静岡・岐阜・津のいずれかの気象台が発表
②、『日本海』に『低気圧』があること
③、観測場所は上記の気象台で最大風速8m以上の南寄りの風が吹くこと
『近畿地方』
大阪管区気象台が発表
②、『日本海』に『低気圧』があること
③、観測場所は上記の気象台で最大風速8m以上の南寄りの風が吹くこと
④、最高気温が平年並み、もしくは前日より高いこと
『北陸地方』
新潟気象台が発表
②、『日本海』に『低気圧』があること
③、観測場所は金沢・富山・福井の気象台いずれかで最大風速10m以上、その他の気象台で6m以上の風が吹くこと
④、最高気温が前日と同じ、もしくは高いこと
『四国地方』
高松地方気象台が発表
②、『日本海』に『低気圧』があること
③、観測場所は上記で最大風速10m以上の南寄りの風が吹くこと
④、最高気温が前日と同じであること
『中国地方』
広島地方気象台が発表
②、『日本海』に『低気圧』があること
③、観測場所は上記で最大風速の基準値は特に無しだが、南寄りの風が吹くこと
④、前日より気温が高いこと
『九州地方北部・山口県』
福岡管区気象台が発表
②、『日本海』に『低気圧』があること
③、観測場所は上記で最大風速7m以上の南寄りの風が吹くこと
④、前日より気温が高いこと
『九州南部・奄美地方』
鹿児島地方気象台が発表
②、『九州南部』が『低気圧』の暖域に入ること
③、観測場所は上記で最大風速8m以上の南寄りの風が吹くこと
④、前日より気温が高いこと
以上が各地域の基準となります。
次に『春一番』に該当しない地域です。
『北海道・東北地方・長野県』
→『春一番』のような暖かい風が吹いても、まだまだ寒く冬の気候が続くため
『山梨県』
→山梨県の気象台がある甲府が、盆地であり風の影響を受けないため
『沖縄県』
→『日本海』に『低気圧』が出来ても影響が無く暖かい風が吹いているため
となります。
こうしてみると、地形を見て納得するばかりですね。
そもそも『春一番』のことばの由来も、漁師がこの風によって被害を受けて、それが全国に広まったものとなっています。
長野県や山梨県は海が無く、沖縄県は温暖な海なので、全く影響がないんでしょうね。
『春一番』に関しては。
ちなみに『春一番』が吹いた翌日は寒くなる事が多く、前日の暖かさから『花粉』の飛沫も多くなる事が過去のデータから分かっています。
実際に、今年の『春一番』の翌日は風も強く寒いのに、花粉の飛沫も目視できるほど多かったです。
さらに、夕方には雨も降ったのでしっかりと『ダブルレインボー』が確認出来ました。
余談ですが、風は基本的に暖かい方(『高気圧』)から冷たい方(『低気圧』)に吹くんですよ。
そして、夏はその暑さから地面が暖められるために、海に向かって風が吹き、冬は逆に地面が冷え切っているから、海から陸地に向かってが吹きます。
だから、より一層寒さを感じるんですね。
しかし、個人的にはこれからの季節からワクワクが止まらないなぁ!