2022年5月24日から「東京」で『日本』・『アメリカ』・『オーストラリア』・『インド』の4カ国戦略対話(通称『QUAD(クアッド))が開催されるとして、そのロゴマークを『首相官邸』ホームページより17日に発表がありました。
(上記は『日米豪印(クアッド)4カ国戦略対話』のロゴ。 『首相官邸ホームページ』より引用。)
『日本』・『オーストラリア』・『インド』は『首相』が、『アメリカ』は『大統領』が集結し、「自由に開かれたインド洋」の実現に向けて、基本的価値観を共有する4カ国が、その行動を実効性のある仕組みに取り組むことを再確認し、引き続きさまざまななパートナーとの連携を広げて、具体的な協力を積み上げていくことを話し合うのが目的となります。
さて、ここで不思議なのが、それぞれの『首脳』の呼び方が『首相』と『大統領』だと言うこと。
イメージ的には、それぞれ『国のトップ』と言うイメージですが、実は全然その役割からして違いがあるんです。
一般的な『大統領』だと、国民により選ばれた者が、外国に対してのその国の代表、『国家元首』となり、その国は『君主(王族)』を持たない『共和国』となります。
ちなみに『共和国』である『共和制』とは、『王族』がいなかったり、『王族』が政治的権力を持たない政治体制のことを言います。
逆に『王族』が政治的権力を持っている政治体制は『君主制』と言い、基本的には世襲制となっており、『君主国』とよばれています。
と、ここで大事なのが、『王族』のいる世襲制の政治体制ではなく、その国の国民(有権者)から、直接選挙によって代表が選ばれるということ。
だから、その国の国民であれば、政治家出身で無くても、誰でも立候補できるということです。
『アメリカ』の前大統領が良い例ですね。
また、直接選挙て選ばれたのだから、国会議員たちから信用されている人ではなくても『大統領』に就任する事が出来、そのおかげで『行政』面では絶対な権力を得ることができるのです。
なぜなら、議員ではなく、国民全体から選ばれた者だから。
逆に『首相』と言うのは、国会議員たちの中から選ばれた者が国の代表となり『行政』を行います。
国民(有権者)たちは、国会議員は直接選挙によって選ぶ事が出来ますが、その代表となる者は選ぶ事が出来ません。
それぞれ国会議員は政党に入り、その中で代表となった者、そしてそれが『第一党』である政党の代表が、『首相』となるのです。
一番人気(支持)のある政党の代表が『首相』になるのは当たり前ですよね。
ここで考えて欲しいのは、国民(有権者)から直接選挙で選ばれた『大統領』と、国会議員たちから間接選挙で選ばれた『首相』では、どちらが格付けで上だと思いますか?
それは『大統領』の方が上になります。
なぜなら国民(有権者)による直接選挙だから。
だって、せっかく国を良くしてくれると期待して直接選んだのに、『行政』による権力が弱かったら意味ないですからね。
ただし、どちらもその権力は『三権分立』に則り、『行政』のみとなっています。
基本的にはね。
法律を作る『立法』と、法律に則り裁判で裁く『司法』にはその権力を振りかざさないこととなっています。
もし、これをやってしまったら『独裁者』となってしますからね。
と、このように『大統領』と『首相』の違いを少しだけでも分かったと思います。
だから、『国際儀礼(プロトコル)』と言うマナーの中で、『大統領』>『首相』と『日本』の『外務省』の規定になっているんですよ。
ちなみに、『大統領』と『首相』両方がいる『フランス』では、外交面の代表を『大統領』が、国内面では『首相』が行政を動かしているようです。