世界ではさまざまな気候があり、それによってその土地土地で、さまざまな文化が生まれました。
例えば、我が国『日本』はほとんどが「温帯」に属しており、その中でも「温暖湿潤気候」に属し、夏は暑く湿度も高い、逆に冬は寒く湿度は低くなっています。
さらに南アルプスなどの高い山脈を境に日本海側の冬は大雪や曇りの日が多くになり、逆に太平洋側は晴れた日が多くなります。
だから『日本』の家屋は、梅雨や夏の湿度の高い蒸し暑さを解消するために軒先や部屋などが広く開放的で、風通しの良い「木造」になったのです。
さらに、換気の良い「イ草」を畳を床にすることで、梅雨から夏に掛けての蒸し暑い時期を乗り越えようと考えた、『先人たちの知恵』なのです。
そして、冬は暖炉などを使って温かさを求めていたんですが、炭や灰が舞うのでかえって風通しが良い「木造」の方が良かったんですね。
では、逆に「西洋」ではどんなものだったか。
それは「石造」です。
「欧州」のほとんどが「寒冷地」となっており、夏は過ごしやすいが冬は極寒という土地が多いために、隙間風の多い「木造」では対象出来なく、それよりも強度が強く、隙間風も少ない「石造建築」になっていったのです。
余談ですが、あの世界最古の秘密結社『フリーメイソン』はもともとは「石工職人」であり、その技術を他には漏れないようにしていたのが始まりだったんですね。
いまで言う、「企業秘密」ってやつです。
もうひとつ、重大なものと一緒に!
そして、服装についても夏が蒸し暑い『日本』では、「麻」や「絹」など通気性が良いものが使われており、江戸時代中期にはさらに通気性に特化した「浴衣」などが流行りました。
また、湿度の多い夏は『日本』ではそれだけでも汗が出てくるのに、江戸市中の民衆は「大工職人」が多くの割合を占めていました。
そうなると、おのずと「風呂」に入って汗を流したくなりますよね。
元々、地震大国で「温泉」が湧き出る場所が多かった『日本』。
このような時代背景と、気候により「風呂」や「浴衣」など独自の文化が発展していったんですね。
逆に「西洋」は夏もあまり湿度も気温も高くなく比較的過ごしやすい気候になります。
下記は『花の都』と呼ばれる『パリ』と『東京』の気温・降水量の比較グラフになりますが、それを見ても一目瞭然で、いかに『東京』が過ごしにくいかが分かると思います。
だから、「西洋人」は「風呂」には入らずに「シャワー」で済ませるという文化になっていったんですね。
夏も乾燥しているから汗をかいても気づきにくい。
だから、「風呂」には入らない。
ただ、実際には汗をかいているので臭いを発してきます。
その臭いをごまかすために出来たのが「香水」なんです。
また『日本』では、全てのものに『神様』(『八百万の神』)が宿っていると言う精神から、「糞尿」まで大事にし貯め、それを発酵させて畑に撒いて肥料にしていました。
これも、湿度が高く微生物が育ちやすい『日本』ならではの知恵なんですね。
だから現在でも、綺麗好きと知られる『日本』が「トイレ」の世界で、人気を誇っているのです。
来日した海外セレブや観光客は「ウォシュレット」の素晴らしさに感動すら覚えるほどの人気ぶり。
たしかに海外では「ウォシュレット」は中々見ませんからね。
それとは逆に「西洋」こと『パリ』を見てみると、「糞尿」は『マリー・アントワネット』の時代ですら、道路や庭などいたる所に捨てたり、用を足していたそうです。
だから、貴婦人の服装もスカートがボワッとしたものになったんですね。
用を足した時に汚れないように。
また、いたる所に落ちている「糞尿」を踏まないようにと出来たのが「ハイヒール」。
こうしてみると『花の都 パリ』の違った一面が見えてきて面白いですよね。
ただ、こうして出来上がったファッション文化が世界で広まっていることをみると、やはりファッションの発信地となっていることが納得できます。
このように、さまざまな土地で発展していった文化。
それはその土地でいかに住みやすくするかが根底としてありました。
他にもたくさんの文化がある世界。
このように、普段とは違った角度から見てみるとまた新たな発見があるかもしれません。