本日、1月11日は『鏡開き』の日になります。
『鏡開き』とはお正月に、『年神様』にお供えしていた鏡餅を家族みんなで「雑煮」や「ぜんざい(お汁粉)」にして頂く、『日本』の風習になります。
また、この鏡餅に『年神様』のパワーが宿るとされており、これを頂くことによって『年神様』の運気やパワーをもらうとともに、一年の無病息災を願うと言う意味があるんです。
さて、なぜこの餅のことを鏡餅と呼ぶのかを知っていますか?
鏡は映すものであり、特に古代では祭祀や吉兆を占う際には必ず用いられるほど、大切な物でした。
現在でも、『伊勢神宮』系列の神社には必ず鏡が祀られていますよね。
この鏡とは。
そうです。
『三種の神器』のひとつ。
『八咫鏡(やたのかがみ)』
そして、この『八咫鏡』とは『天照大御神(アマテラスオオミカミ)』の御神体になります。
もうお分かりですよね?
鏡餅の「鏡」とは『八咫鏡』轢いては、『天照大御神』を表すものだったのです。
また、『年神様』のパワーを宿す(移す)と言うところからも、この形になり「鏡餅」と呼ばれるようになったのです。
そして、『鏡開き』の「開」という字。
神社の鳥居のように見えますね。⛩
実は『鏡開き』とは『古事記』などで、有名な『岩戸開き』のことなんです。
『天照大御神』は太陽神です。
『年神様』そして『天照大御神』のパワーを宿す餅をいただき、その年を明るい年にするといった意味があったのです。
また、『岩戸開き』で開いた岩を投げ飛ばした神様である、『天手力男(アメノタヂカラオ)』は「力の神様」になります。
こういった所から「力もち」ということばがあるのです。
さて、話は変わりまして1月11日はもうひとつ、『蔵開き』の日となっています。
これは商家などが新年があけ初めて蔵に入っていたものを出して、出荷させる日となっており、この時に家族全員で集まり縁起物の鏡餅を「雑煮」や「ぜんざい」にして食べるという風習になります。
この「ぜんざい」の語源も面白く、一説には毎年、10月に『出雲大社』に神様がみんな集まり、「今年はどのような年であったか。そして、来年はどのような年にしていこうか?」などと話し合う会議が開かれています。
だから10月が出雲地方と長野県の諏訪地方以外では『神無月』とよぶんですね?
逆に神様が集まる出雲地方と諏訪地方は『神在月』とよばれています。
諏訪地方?と思う方もいらっしゃると思いますが、ここ諏訪地方で有名な神社の『諏訪大社』。
この神社の神社の主祭神は『建御名方神(タケミナカタ)』になります。
『建御名方神』は『大国主神(オオクニヌシ)』の2番目の子で、水龍の神様でもあります。
龍である『建御名方神』はそのあまりに大き過ぎる姿のために、その場所にいながらでも『出雲大社』に届いてしまうために、この地域でも『神在月』と呼ばれているのです。
話は戻しまして、この会議の時に振る舞われるのが「神在餅(じんざいもち)」であり、これが訛って、「ぜんざい」となったという説があります。
実際、『出雲大社』の参道には「ぜんざい屋」が多くあり、名産品ともなっているので訪れた際には、是非ご賞味ください。
また、「雑煮」も日本各地で味の違いがあり、京都府など関西地方では「白味噌」を使った「雑煮」が定番となっています。
私はまだ食べたことが無いので是非、一度は食べてみたいですね。
そんなたくさんの歴史が詰まった1月11日。
皆さんも家族団欒で楽しい『鏡開き』にして下さい。