今年は明治以後初の『生前退位』により現・上皇、上后様が譲位なされ、現・天皇・皇后陛下が即位なされ、『即位礼正殿の儀』や一世に一度きりで最も重要な儀式である『大嘗祭』など、さまざまな『儀』が行われて日本、いや、世界的にも注目が集まった年となりました。
さらに、38年ぶりに世界最大の信者を持ち、世界最小の国を持つキリスト教の中のひとつである『カトリック教会』の最高位聖職者である『ローマ教皇』が訪日したと言うのも、ニュースになり、さらにこの訪日した日が通年であれば『新嘗祭』の儀を行う日と言うのも、なんとも不思議な縁があると言うのも感じ、まさに『新時代』の到来が来たと一年を通してずっと感じていた『令和元年』でしたね。
来年はいよいよ『2020 東京オリンピック』が開催されますが、少し不安な面もあったりはしますがやはり楽しみですね。
と、ここで初詣の参拝よりも実は年末、特に大晦日の参拝の方が良いと言う話をご存知でしょうか?
12月13日以降、各神社仏閣は「煤払い(すすはらい)」を行い(家庭で言う大掃除ですね。)、その後「大祓(あおはらい・おおはらえ)」と言う、神社では全ての民の罪やけがれを清める為の神事をし、さらに神聖な域になります。
さらに、寺院では「除夜の鐘」を108つ、人の煩悩の数を撞きます。
(ただし、年内に107回で最後の1回は新年に撞きます。また、200回以上も撞く寺院もあったりそもそも除夜の鐘を撞かないなんていう寺院もあるので、現在ではあまり決まり事と言う事では無いようですが。)
と、このように清らかな聖域となるのが大晦日なんです。
新年を迎え初詣になると場所によっては元日からの三が日だけで、何百万人もの参拝者にもなるので、神様も大忙しになってしまうんですね。
その点、大晦日の日はまだそれほど参拝者が少ない為に、神様も余裕を持って聞いて下さるそうなのです。ただし、これはどちらかと言うと「一年の感謝の気持ち」を伝えた方が良いそうです。
さらに昔は、氏神様に家長が代表して大晦日の日に「一年の感謝、そして来年も良い年になりますように。」と祈願する風習がありましたが、現在では中々行われている風景は見ませんね。
ちなみに私自身も地元にある氏神様に大晦日の日に参拝しようと思っています。
さて、話は変わりますが、ここで東京都下にある『田無神社』についてお伝えしたいと思います。
ここの主祭神は『大国主命(オオクニヌシのミコト』や『須佐男之命(スサノオノミコト)』などになります。
そして、この神社には青・白・金・赤・黒の五龍が存在しています。
これは東西南北・そしてその中央の方位を守護している龍なのです。
と、ここで余談ですが、この田無神社、実は来年の干支である「子(ね)」に深く関係があるんですね!
その理由は、ここの主祭神であるオオクニヌシとスサノオに関係しています。
古事記などに描かれている話では、天照大御神(アマテラスオオミカミ)のもとを離れたスサノオは出雲国を統治していましたが、オオクニヌシがスサノオの娘である『須世理比売(スセリヒメ)』とお互いに一目惚れしてしてしまうのです。
そして、スサノオはオオクニヌシに様々な試練を与えてますがそれを手助けしたのが「ネズミ」だったのです。
その後、試練を乗り越えたオオクニヌシはスサノオに認められ、見事にスセリヒメと結婚をし、さらにスサノオから「大国主命」と言う名前も貰い、出雲国を治めて行ったのです。
ここからネズミがオオクニヌシの使者となったんですね。
来年は「子年(ネズミどし)」でもあるので、この様にオオクニヌシを祀っている神社にも参拝してみるのも面白いですよ!
さて、ここまで少し長くなってしまったので次回はもう少し詳しく田無神社についてお伝えしたいと思いますので、お楽しみに!