今回で「神社仏閣に引き寄せられ」もようやく50回目を迎えられる事になりました。
そして、この記念すべき回にお伝えしたいと思っているのが、先日、11月14日から15日に掛けて行われた、天皇陛下が即位して一世一度しか行われない最重要の儀式『大嘗祭(だいじょうさい)』が行われました。
その最重要な儀式が行われた場所、『大嘗宮(だいじょうきゅう)』です。
12月8日まで一般公開されていると言うので、家族全員で見学に行って来ました。
『大嘗宮』の見学の日は必ずこの日にしようと思っていたので、予定を合わせて行った訳ですが、その日と言うのが『11月23日』です。
その理由はいくつかあるわけですが、まず1つ目は以前にもこの『大嘗祭』をお伝えした時にも少し触れましたが、『大嘗祭』の儀式を終えた翌年以降は『新嘗祭(しんじょうさい)』の儀式を古くから毎年11月23日に行う事になっています。
そして、明治維新後にはこの日を「祭日」としており、たくさんの神社でもこの日に『新嘗祭』を行っているのを見た事があると思います。
さて、この11月23日は何の日かお分かりでしょうか?
『勤労感謝の日』です。
勘の良い方はお気づきでしょうが、元々は「祭日(さいじつ)」と言う日が出来た明治時代以降、この日に『新嘗祭』の儀式を行う天皇陛下に対しての『感謝』する日だったんですねぇ。
しかし、第二次世界大戦以降はGHQの介入により『日本国憲法』によって『象徴』としてに過ぎなくなってしまった天皇陛下と、第二次世界大戦以前にあった『大日本帝国憲法』の時の『現人神(あらひとがみ)』の思想を完全に切り離す為に、この11月23日を国民の為の『勤労感謝の日』にしたのです。
ただし、この『新嘗祭』は変わらずに毎年、天皇陛下が国民の安寧と五穀豊穰の感謝の為に、皇祖神でもある『天照大御神(アマテラスオオミカミ)』に祈祷するのは変わりありません。
そして、この日が我々国民の勤労を感謝する日も変わりありませんので、是非皆さんも骨を休めていただきたいと思います。(この日が休日でない方もたくさんいらっしゃるとは思いますが…。そこはご勘弁を(^^;;)
と、ここでちょっとだけ面白い話をしたいと思います。
いま、「祭日・祝日」と言うのが休日になっていると言う方々もいると思いますが、実は「祭日」で休日になっている日は1日も無いんですねぇ。
これは、日本国憲法にも定められている事でもあり、今のカレンダーで赤字のところ(休日)は全て「祝日」になっているんです。
理由は「祭日」とは『宗教儀礼上の重要な祭祀を行う日』で、日本では『皇室祭祀』の事になる為です。
こうしてみると身近にあったものでも、深く掘り下げてみると時代によって変わり移り、中々面白いですよね。
そして2つ目の理由は「天赦日(てんしゃにち)」と言う日本の暦の上で、全ての事において吉日になっていると言う最強の吉日の日です。
さらに3つ目は、「干支(えと)」と言う十二支と十干(こちらはあまり馴染みがありませんが。)
を組み合わせる事によって60種になるうち、一番はじめに来る「甲子(きのえ)」の日になり、暦の上で最大の吉日が重なる、とても縁起の良い日だったのです。
さて、ここまで『新嘗宮』を見学する日を「11月23日」に決めた理由をお伝えしましたが、あと少しあるので、それは次回にお伝えしたいと思いますので、ご期待下さい。